イタリア便り 2月号その2。


1=僕のオリジナルレシピ探求時の写真。
豚ロース肉約1kgをハーブと野菜と果物(今回は桃とシチリアオレンジの皮)でくるみ、紙で巻く。
これを電子レンジに入れて15分蒸し焼きにしてから、紙の縛り目をハサミで切り、汁を抜く。
野菜等をジューサーでソースにして、
今度はオーブンで焼いて行く肉の廻りに載せて行く。

そのまま30分ほど焼く。・・・と言うようなメンドクサーいレシピ。
香りが移って、ウマいですよ。こんなことを日曜日にやっているが、自分はあまり食べない。
静かにワインと楽しむ。かなり料理の病気。オムコさんに行ける?
2、3、4=サンジミでの「ドロミテ転がり落ち隊」の美食拷問会。
かなりハマります。
3の柿のソース、流行ってますね。
5=フィレンツェ郊外の地方料理店、ここではステーキが有名で、わざわざ食べに行く(僕のような)アホばかり。
でも、最低700gでないと焼いてくれないので、4人で行くと「ハイッ、じゃあ4kgですね?」なんて
若い娘っ子がさりげなく聞いてくるので、もう、楽しくなる。

そこをなんとか、小さいやつにしてもらったのに、死ぬほど苦しんで帰って来ると言う、「拷問志願隊」だ。
そこのオジさん、肉焼きのプロがナタで切り落とした固まりを、それは丁寧に仕上げてくれる。
6=ここの店は、かつて長距離トラックのドライバー相手にハムとかチーズのぶった切りを、油紙の上に放り投げて出していた。
その頃にも食べに行ったのだが、最近は小綺麗に変身している。
でも売っている物はすさまじい。
だいたい、長さが2mのソーセージ。
まさに本物の腸詰めである。
これを2本担いで、成田のカウンターをサーッと抜けられっこないよね?
7=塩とコショウの芸術品。
これを見て「赤ワイン、どうしようかなー?」と考えるアナタ、はっきり言って重症のイタリア病です。
8=技術通訳で今日はシチリア料理店の前菜。
ウエイトレスがシチリアの人で、お任せした。乾燥トマトのオイル漬け、
腹痛を承知で食べてしまうヤバい美味しさ。
9=そのまま国際ケーキ見本市通訳の昼食レストラン。
見本市会場のレストランでさえ、こういう手の込んだ物を出すイタリアって、かなりマニアック。
10=ティーラミスーの語源を聞いてたまげました。
でも、この場では言えません。イタリアに来た方には教えます。
それにしても、涙が出るウマさ。
11=その晩「えーい、みんなで喰いまくるぞー!」と田舎の大きな岩の後ろに有る農民料理店まで繰り出す。
天井からイスとかいろんなものが吊り下がっていて、店内に入ると、飲む前から酔ってくる感じ。
12=前菜。素朴にして貧しく、めちゃくちゃウマい。
粉物の勝利。農民はエラいぜ。
13=ハム関係とチーズ関係の盛り合わせ。
貧困にして、豊穣な、それは「聖なるブタ様」と「温厚なるヒツジ様」からの賜り物だ。
「豊かな国、日本の食卓は実に貧しい!」と来日したことのあるイタリア人が言っていた。
14=翌日パドバに移動。
ナポリピッツァの店。「ピッツァ焼き職人に私が来た、と言って!」とシモーナが言うと、こういうのが出て来た。
特別に焼いてくれるそうだ。
モチモチした生地がウマい。
トマトの海鮮パスタにも唸った。
ここはお薦め、名前は内緒。
パドバに行く方はご一報を。
15=翌週は間組おなじみの「トスカーナ真髄街道」に戻る。
火口湖のボルセーナ湖を見下ろす荘園にて一泊。
海のような、ある種、壮大な空間に光りが満ちている。
春近い陽射しながら風は冷たい。
「絶対に好きな人と来て、失楽園だー!」と虫の良い想像をする。
16=お馴染み、トスカーナ前菜。
ワインはブルネッロのリセルバ。
17=厨房に入れてもらって、2人のオバちゃんシェフとおしゃべりを楽しむ。
これは夕飯の主菜のラムアバラのオーブン焼き。